江戸時代の寺社めぐり旅

伊勢詣でをはじめ、大山や富士山への信仰登山、各種の講などの団体旅行をはじめ、江戸時代には、庶民も江戸市中や郊外のお寺や神社に参詣・参拝を目的に「旅」をしたといわれています。

 そこで当時、書かれた旅日記や道中日記をひも解きながら、実際に歩いてみました。それにしても電車や車のない時代、ほとんどが歩く旅でした。1日に10里、約40㎞も平気で歩いていたようです。もちろん現代の旅は、電車やバス、マイカーも使えます。このあたりは、疲れないように、でもできるだけ「歩く」ことを念頭に、江戸時代の旅をたどってみました。

【江戸時代 寺社めぐり旅】

村尾嘉陵《江戸近郊道しるべ》を歩く

江戸時代、徳川御三家に次ぐ「御三卿 田安家・一橋家・清水家」に属する将軍家ファミリーの清水徳川家の武士・村尾嘉陵(むらお・かりょう)が、書き残した旅日記が残されている。東洋文庫から《江戸近郊道しるべ》と題して発行されている。

イラスト たろべえ

 作者の村尾嘉陵(宝暦10年1760~天保12年1841)は、在職中の48歳から75歳までの間に、江戸近郊の寺社や名所などを、日帰りで旅し、その記録をまとめていた。もちろん車や鉄道のない時代、旅は徒歩である。いまの皇居近く北の丸公園あたりにあった清水家の屋敷内の住まいやその後の日本橋浜町の社宅、そして麹町三番町に与えられた住居を出発する。

 

 《江戸近郊道しるべ》(平凡社、『東洋文庫448』)によれば、目的地は「西の郊外」が現在の新宿・渋谷・豊島・杉並・世田谷・練馬に東京都下多摩地区。そのほか北、東、南の郊外地区で、都内に限らず埼玉県、千葉県、神奈川県川崎も含まれている。ほとんどが当時の観光スポットとして、庶民に人気の寺社めぐりや季節の草花をめでる旅である。イラスト たろべえ

 

 

 

 

 

 

2010.05.12 17:59
    
  
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